【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 9巻

藺相如登場! そして趙と秦の大激突の時迫る。

ここまで電子書籍を変則的な購入の仕方で12冊を読み終えましたが。

【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 1~3巻
https://42986506.at.webry.info/202002/article_7.html
【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 17~19巻
https://42986506.at.webry.info/202002/article_9.html
【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 24巻
https://42986506.at.webry.info/202002/article_10.html
【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 4~8巻
https://42986506.at.webry.info/202002/article_12.html

次はまた安く購入できるときに9~13巻までの5冊をまとめて買おうかなと考えてたんですが予定変更。この9巻のみを購入しました。理由の一つにはポイントが185ポイントあったというのもあるんですがそれ以上に大きな理由はこの巻であの藺相如が登場すると予告に出てたからなんですよねー!
廉頗との「刎頸の交わり」は有名ですけど鄭問の「東周英雄伝」にもこの話があってものすごく好きだったんですよね。春秋戦国の数あるエピソードの中でも一番好きってくらいに熱い友情物語のところが。

知恵と勇気で趙の誇りを守ったことで大出世した藺相如。しかしそれを不快に思う将軍・廉頗は会ったら辱めてやると公言。藺相如は重臣同士で争うことで国内が分裂するのを防ぐために臆病者のそしりを受けながらもあえて廉頗を避け続ける。それを知った廉頗は自らを恥じて謝罪に訪れ鞭うたれることを望む。互いの行動に深く心動かされた二人は相手のためなら首をはねられてもかまわないという「刎頸の交わり」を結んだ。

……と今さら説明するのも野暮なくらい有名な話ですよね。いやもうほんとこの話大好きでしてね(笑)。自分の名誉よりも大きなものを見据える藺相如も自分の非を認めると素直に謝罪しようとする廉頗も。そんな藺相如が出てくるとあってはこの巻だけでも買いたくなるというもの。しかも表紙も藺相如ですしねー。和氏の璧を叩き割ろうとしている姿ですね。


そんなわけで今回の9巻ですが時間が一気に飛びましたねー。前回の「華陽の戦い」は前273年でしたが今回の終盤に描かれた「陘城の戦い」で白起が韓を攻めたのは前264年。なんと一冊の間に9年が経過することに。主人公である「丹(あかし)の三侠」もヒゲが生えて貫禄が多少つきましたね。無名は24~25だったはずなので三人とも同世代とするとこの巻で30半ばになったと思っていいのかな。
まずは1話目から藺相如の過去のエピソードが信陵君の参謀・蔡要から荘丹たちに語られることに。和氏の璧をだまし取ろうとする秦王からそれを守り抜いた「完璧」、趙王に音楽を演奏させて辱めようとした秦王に同じことをさせてやり返した「黽池(べんち)の会」、どちらも超が付くくらい有名なエピソードですよねー。「完璧」は東周英雄伝で描かれましたが「黽池の会」は描かれなかったのでこの漫画で読むことができてうれしい。剛毅な文官といった容貌の藺相如はかっこいいなあ。怪物的な存在として描かれてきた秦王である昭王ですけどここではちゃんと史実通りにしてやられてるあたりも痛快。天下は常に秦の思うがままに物事が進んでたからこそそれに対抗できた藺相如のこの逸話は大いに広まったんでしょうねー。

そしてなんと趙を訪れた呂不韋が藺相如と会見するという奇跡のシーンが。自分は単なる商人と思い込もうとしている呂不韋、しかしその正体を一度会っただけで見抜いてしまう藺相如。

「その内なる欲望の深さに感づいておるがゆえ あえて覗き込まぬようにしてきたか?」

しかし結果的にその藺相如の言葉が呂不韋の心に大きな影響を与えてしまうという皮肉。藺相如はほんとにスケールの大きな政治家として描かれてますねー。かっこいい。

蔡要から5~6年もきっちり訓練を受けた荘丹たちは趙の宰相である平原君(趙勝)のもとへ。その間に魏国の宰相・魏斉がかつて辱めた秦の宰相・范雎(はんしょ)に命を狙われ結局自害するという出来事も。このとき魏斉が信陵君を頼ろうとするんですがそこでどうすべきか決めかねていた彼に助言するのはなんとあの老門番・侯嬴(こうえい)先生! 18巻ではほぼ史実通りのエピソードが描かれましたがこんな早くから登場していたとは。ここでは妖怪じみてるというか不気味な老人として描かれてるのでここを読んでからまた18巻を読むとあのシーンにさらに深みが増しますねー。

そしてついに平原君と対面する荘丹たち。しかしそこに趙の将軍・趙奢が死んだとの急報が。この数十年で秦を破ったことがあるのは楽毅・孟嘗君・趙奢のみだそうで。秦に勝つということがどれだけすごいことなのかわかりますねー。趙奢に関してはわすがなエピソードしか触れられませんでしたが。
その趙奢の葬儀に現れたのは病身の藺相如! 前半の覇気に満ちた姿はもはやなく立っているのもやっとというようなやつれぶりが痛々しい。その姿を見て階を飛び降りて行ったのは廉頗! ふらつく藺相如を背負っていく姿が実にいいなあ。「刎頸の交わり」の元のエピソードは語られませんでしたが今更こんな有名な話を描くのは野暮と思ったのかな(笑)。まあ後の巻で描かれるかもしれませんが。

そのころ白起が始動。「陘城の戦い」で韓を攻めて5城を落とし5万の首を挙げる。一方で呂不韋はついに秦の公子・異人と遭遇!
いよいよ歴史が大きく動き出しますねー。未読の10~16巻では長平の戦いが描かれることになりそうです。続きを読むのが楽しみですねー!


達人伝 ~9万里を風に乗り~ : 9 (アクションコミックス) - 王欣太
達人伝 ~9万里を風に乗り~ : 9 (アクションコミックス) - 王欣太


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