【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 21~23巻

白起死す。そして天下は新世代たちの時代に。

【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 1~3巻
https://42986506.at.webry.info/202002/article_7.html
【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 17~19巻
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【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 24巻
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【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 4~8巻
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【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 9巻
https://42986506.at.webry.info/202002/article_17.html
【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 10~13巻
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【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 14~16巻
https://42986506.at.webry.info/202003/article_12.html
【感想】達人伝 ~9万里を風に乗り~ 20巻
https://42986506.at.webry.info/202003/article_14.html

21巻にはおまけ漫画が2ページ掲載されてましたがその内容はなんと作者の王欣太が故・鄭問の遺族に招かれて台湾を訪れたというエピソード!
鄭問の「東周英雄伝」は大好きで今でも何度も読み返してますからねー。互いにリスペクトしあってたこともわかってうれしい。個人的には僕の大好きな藺相如のエピソードのうち「完璧」と「刎頸の交わり」を鄭問が「東周英雄伝」で描き、「黽池の会」と長平の戦いでの「琴柱に膠す」を王欣太が「達人伝」で描いたというある意味リレー形式の合作みたいな形になったのが最高でした(「完璧」に関しては達人伝でも一コマで描かれましたが)。個人的には王欣太版の「刎頸の交わり」も見てみたいんですけどねー。「達人伝」の信陵君が邯鄲包囲戦に駆けつけるエピソードも「東周英雄伝」で初めて知ったのでよく覚えてました。こちらは同じ話ですけど信陵君のキャラが両作品で違うことでまた面白い変化がみられて楽しかったですねー。


秦の昭王によって流罪となった白起。彼の過去もここで1巻かけて描かれることに。白起を恐れた昭襄王によって死を命ぜられそれを受け入れるわけですが、これまで戦において理だけを追い求めた彼が無駄だと思ってた感情や人の想いに価値を見出すことができたというのは印象的でした。まさに荘子の「無用の用」に気づいたということなのかも。登場から最後まで圧倒的な最強の存在だった白起、彼こそ裏の主人公と言うべき存在でしたねー。その名の通りに真っ白で純粋すぎる男でもありました。16巻までの感想では「長平の戦いが区切りかも」みたいなことを書きましたがむしろこの白起の死こそが第一部完と言えるかも。
そして白起が死んだのと入れ替わるように同じ前257年、あの盗跖の息子と思われる旅の男に抱かれた一人の女が子供を身ごもり翌年出産。その子こそ劉邦!
青い龍・始皇帝となる嬴政と赤い龍の子・漢の高祖となる劉邦がついにこの世に同時に存在することになるわけですねー。期待感が止まらない。

そして秦も反秦連合も世代交代の時が。秦は蒙驁(もうごう)・董摎(とうきゅう)・王齮(おうき)といった武将たちが現れ、反秦連合も三千決死隊に所属していた李牧や龐煖、楚の項燕といった若き武人たちだけでなく張耳も登場しましたからねー。李牧たちなんかはまだまだ未熟な存在として描かれてますが彼らが成長したらどう変わるのか楽しみ。思えば「蒼天航路」の周瑜なんかも登場した初々しい若者のころは「これがあの周瑜?」と面食らうくらいでしたからね(笑)。成長と言えば盗跖の名を継いで九代目となった玄修もものすごく頼もしくなってて驚きました。
それと龐煖は楚に出向き荀子の教えを受けてますが、「数10年前 君と同じ名の有名な縦横家がいてな」と言われてて何のことかと思ったら史実の龐煖は老将軍なんですね。同一人物ではなく別人として分けたということかな。まあ年齢的に無理がありますからね(笑)。

しかしそれ以上に大きな出来事は秦王の世代交代!
251年に昭襄王、252年には跡を継いだ孝文王が在位わずか3日で死去!
さすがの呂不韋もパニックになりそうなこの事態で異人が秦王となることに。そして不気味な笑みを浮かべる政。成長したらどんな恐ろしい存在になるのか。いろんな作品でいろんな描かれ方をしている始皇帝ですが、この漫画ではむしろ史記や世間のイメージをはるかに上回る暗黒の怪物として描くつもりなのかも。

さらに戦国四君のひとり、平原君にも死が訪れる。ひょうひょうとしてつかみどころがなかったり、それでいて邯鄲包囲戦では李談の要求に応じて三千決死隊を作るために全財産を投じたり鎧を身につけて戦の指揮を取ろうと奮闘したり。魅力的なキャラでしたねー。呂不韋も自分と約束した通りに朱姫と政を守り抜いてくれた平原君が危篤と聞いて駆け付けたいのを必死にこらえてましたし。戦国四君は鄭問の「東周英雄伝」で読んだ信陵君しか知らなかったんですがこの漫画のおかげで全員どういう人物だったのか知ることができました。勉強にもなる漫画ですねー。
平原君に後を託された信陵君は魏に帰国。無断で兵を動かした罪を問われたものの五国連合軍の盟主となることで赦される。

果たして秦の空洞を突くことができるのか!


達人伝~9万里を風に乗り~(21) (アクションコミックス) - 王 欣太
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