【感想】OVA「銀河英雄伝説」本伝・第2期 45~54話

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原作5巻・風雲篇にあたるエピソード「寒波到る」から「皇帝ばんざい(ジーク・カイザー)!」までを久しぶりにdアニメストアで視聴しました。

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これで本伝1・2、そして外伝1・3・4と約1ヶ月で94話+劇場版3作を一気に再視聴したことになりました。原作も読み返しながらなのでそれでも時間は結構かかってるんですけどね。ただちょうど今は新作ゲームとかプレイしてるわけでもないので時間が空いてるから集中できるのでありがたい。原作のほうは電車の中や休憩中に読んでるのでちょうどいい時間つぶしにもなってますしね。
というわけで本伝前半のクライマックスに当たるパートの感想を。

〇ランテマリオ星域会戦

フェザーン方面から侵攻する帝国軍を同盟軍が迎撃する戦い。兵力をかき集めて約33000隻の同盟に対して帝国は戦闘用艦艇だけで11万隻以上。支援艦艇も合わせれば15万隻以上と同盟軍の約5倍。戦う前から確実に圧倒的な優勢を作り上げるラインハルトはさすがとしか言いようがありませんね。戦術的にも双頭の蛇で包囲殲滅を仕掛けて隙がまるで無い。
結果は最終盤に来援に現れたヤン艦隊によって完勝は阻まれたもののそれでも同盟本隊のうち8割以上は破壊ないし戦闘不能にしたようですしね。仮にアムリッツァで多くの艦隊を失うことなく10万隻くらいあったとしても提督たちの能力の差でやはり帝国軍が勝ってたでしょうねー。イゼルローン要塞も奪取して主力同士の大会戦でも圧勝。ここまではずっとラインハルトの思い通りに進んでますね。

〇連戦

27話「初陣」と並んで何度も繰り返し視聴してるのがこの50話「連戦」なんですよねー!
ここまで同盟側はこれでもかというほどやられまくってストレスばかりがたまる展開でしたがそのうっぷんを一気に晴らすような痛快な戦いの連続(笑)。初めて戦略面でのフリーハンドを与えられたヤンがその智謀の全てを解放して戦うことに。わずか1個艦隊、しかもランテマリオでほとんど損害のなかった帝国軍はさらにイゼルローンからロイエンタールとレンネンカンプの艦隊も合流。こんなのどうやって戦えというんだと普通なら絶望するところですが。しかしヤンは「宙域管制(スペース・コントロール)」、必要な宙域を必要な間だけ確保するという新たな戦略構想で立ち向かうことに。イゼルローンを放棄したのもその一環ですね。同盟領全てを基地としてゲリラ戦を仕掛けるというこのスケールがたまらない。

まずは帝国軍の補給部隊をせん滅しておいてから帝国軍のシュタインメッツ・レンネンカンプ・ワーレン艦隊を各個撃破。戦術面での奇策の数々も見事ですが、これ自体がラインハルトや帝国軍の提督たちへの心理戦を仕掛けているというのもすごい。同盟軍の兵力の少なさがこの際は逆に彼らのプライドや矜持をとことん傷つけることになってるんですよねー。弱者にいいようにやられることほど強者にとって屈辱的なことはありませんし。何よりラインハルトにとってはアスターテやアムリッツァに要塞戦、アニメオリジナルでは第4次ティアマト会戦でもヤンにしてやられてるわけでこのまま惑星ハイネセンだけ陥落させてしまったら最後までヤンには勝てなかったと後世の歴史家に言われてしまう。すでに同盟に対する勝利が目前になってるからこそ未来のことまで意識せざるをえなくなってるわけで、そういう心理まで見越してのこのヤンの戦略は恐ろしいとしか言いようがない。

〇バーミリオン星域会戦

帝国軍全軍が分散して同盟基地を攻略、囮となったラインハルトの本隊約19000隻がヤン艦隊約16500隻を誘い出し、分散した艦隊が反転して包囲殲滅を仕掛けるという壮大な作戦。兵力こそほとんど差がない状態にしたものの短時間でラインハルトを倒さないといけないという意味ではやはり同盟は苦しい状況ですね。ただ、ヤン艦隊がわずか一個艦隊だからこそこういうリスクのある戦術をラインハルトが取ってくれたとも言えますね。ヤンが3~4万隻の艦隊を持ってたらこんな危険な戦い方はしなかったかも。

そしてラインハルトは超多重防御陣でヤンを苦しめるわけですが、この策を見抜いたのはユリアン。どうしてユリアンだけが看破しえたのかというのは気になるところですよねー。まあ個人的には「ユリアンが一時的にとはいえヤンを超えた」という結論でも一向にかまわないわけですが。実際、それが一番答えに近い気もしますしね。
ただここでやはりそれなりの理由を考察してみると、これは後付けですけど「ユリアンのイゼルローン日記」でもし自分がラインハルトだったらどうやって貴族連合と戦うかというのを考えさせられた経験が生きてるのではないかと。自分がラインハルトなら、という視点を持てたことでラインハルトの意図を見抜けたのかもしれませんね。
あともうひとつはヤン艦隊で唯一、「肉眼でラインハルトを見たことがある」というのが影響してたのかも。スクリーンの映像ではなくフェザーンで実際に生で見たことで彼の思考に近づけたというか、現実の存在としてとらえられたのでは。
さらにもうひとつ考えられるのは、ユリアンは「ラインハルトより絶対にヤンのほうが上」だと信じているのでラインハルトが徹底防御戦術を取るということを全く意外に思わなかったのかも。このへんは自分のほうがラインハルトより下だと思ってるヤン自身と大きく違う点なんですよね。

いずれにしてもこのユリアンの分析によってヤンはラインハルトを完全に追い詰めることに。これまでの両者の戦術能力はほぼ互角として描かれてましたが、ここからはヤンが一段上のステージに登ったと言えるかもしれないですね。ミュラーが8000隻で援軍に駆けつけてもそれすら粉砕してしまうという。
逆にラインハルトは己を支えていた強烈な自信が砕け散ってしまい、これ以後は全く指揮をとれなくなってしまうわけで。この守勢に回った時のもろさを補っていたのがキルヒアイスだったんでしょうねー。
結果はミッターマイヤーとロイエンタールを伴ってハイネセンを陥落させたヒルダの智謀によってトリューニヒトから停戦命令が出てヤンはそれに従うという結末。同盟を倒すことにラインハルトは成功したものの、戦場での優劣においてはヤンの下になってしまうというほろ苦い結末とも言えますね。
この作品はラインハルト軍もヤン・ファミリーもどちらも主人公なのでどちらかが一方的に勝利するという形はとらずにバランスを取っているのでこうなったんでしょうね。ラインハルトが単独主人公なら戦場でもヤンに勝利して皇帝になるでしょうし、逆にヤンが単独主人公ならここでラインハルトを倒して帝国は撤退してたはず。

〇同盟の屈服とラインハルトの戴冠

こうして同盟が帝国の属領となり内政自治権のみを許されるという形で決着。帝国が勝ったというよりもやはりビュコックの言うように同盟が命数を使い果たして負けたと言うことなんでしょうね。ミッターマイヤーたちは無差別攻撃を宣言してましたが、10億の非戦闘員相手に実際にやってしまったらヴェスターラントどころではない歴史に悪名を残すことになってしまいますしさすがに無理だったんではないかと。
ただ、ヤンがこの停戦命令を受け入れずラインハルトを殺すことに成功したとしても同盟が再生できたかは疑問なんですよねー。なんだかんだでトリューニヒトは生存してアイランズたちも追い落としてあっさり権力を取り戻しそうな気がしますし、同盟市民たちも勝ってしまったらこれまたあっさり反省を忘れてしまいそうで。何より地球教の存在がありますしね。邪魔者はテロでどんどん殺されて行きそう。
結局、ヤン自身が権力の座に就くしかなかったんでしょうけど彼が理想をこの土壇場でも捨てなかったことが今後の歴史に大きく影響を与えるんですよね。

ラインハルトはついに500年続いたゴールデンバウム王朝を滅ぼし皇帝に。もう互角に戦える勢力はいなくなったわけですがこの作品はここでまだ折り返し地点なんですよね。ここからはいよいよ地球教が本格的に動き始めるわけで。皇帝となったラインハルトと退役して一市民となったヤン。ともに大きく立場を変化させての後半戦、さらにもう一人の主人公であるユリアンの冒険もここからの見どころですね。


というわけでついに本伝も前半視聴終了。ここからは本伝3・4と外伝2の計70話を残すのみ。こちらも原作を再読しつつどんどん見ていきたいですね!

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